About us

体育・スポーツ経営学では，より多くの人々が“文化としてのスポーツ“に関わり（行う・みる・支える），その便益を享受するという目的を達成するための仕組みや方法を検討します。この目的を実現するためには，組織的な取り組みによって体育・スポーツ環境を整える必要があります。具体的には，人的・物的資源などの経営資源の整備をはじめとして，クラブサービスやプログラムサービスなどの体育・スポーツ事業を組織的に改善していかなければなりませんし，経営組織のあり方も検討されねばなりません。

体育・スポーツ経営学は，学校体育の経営，地域スポーツの経営，商業スポーツ施設の経営，企業スポーツの経営，スポーツイベントやプロスポーツの経営など，現実の体育やスポーツの実践領域が抱える経営課題の解決を扱い，より多くの人々が運動やスポーツに接近できる環境を検討するという応用的・実践的性格を持っています。

この領域では，人は“なぜスポーツを行うのか”“どのような理由でスポーツから逃避するのか”といった運動者行動の理解を基礎にしながら，体育・スポーツの実践をめぐる経営課題の発見と解決策を考えます。また，体育・スポーツ事業論，マネジメント論，マーケティング論，経営戦略論，経営組織論などの基礎理論についての理解も深めます。

演習では，経営の現実の理解と実践的能力の育成のために，例えば運動部離れなどの学校体育の経営課題，総合型地域スポーツクラブの育成と運営などの地域スポーツをめぐる経営課題，フィットネスクラブやテニスクラブの顧客満足の促進などの経営課題を取り上げ，その資料収集や事例分析を通じて課題解決の議論を行います。卒業研究は，個人の関心を基にした課題設定を行います。

最近では，学校体育経営，地域のスポーツ経営，公共スポーツ施設の経営などの「行うスポーツ」の推進をめぐる経営課題とともに，企業スポーツやスポーツイベントなどの「見るスポーツ」の経営やスポーツボランティアなどの「支えるスポーツ」をめぐる経営課題に取り組む学生も増えてきています。